元々、注文住宅兼店舗として建てられたシンプルで、スタイリッシュな戸建でした。設計士と施主のこだわりがつまったデザインではあったものの、築年数を経たことで、どうしても設備を中心に劣化が進んでいました。

今回のリノベでは、元々の家に備わっていた美しさを活かしながら、新しい生活の場へと再生させて頂きました。現場を担当した大工に聞くと「新築よりも、自由度が高いリノベーションの方がはるかに難しい」とのこと。しかも、本宅は高いレベルのデザイン性を持つ注文住宅でしたので、いつも以上に様々な検討が必要でした。

すべてを変えず、そこにある空間や素材を活かしながら、新しい生活の場を作り出す。古いものを単に新しくするだけでなく、アシンメトリーに調和させる。多様性を許されるのは、なにも人間だけではありません。これからの時代、家にも多様性があっていいのではないでしょうか。

■Before

■After